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米雇用統計とは?非農業部門雇用者数・失業率・平均時給の見方と最新値

公開 2026-10-16 / 更新 2026-10-16 / 情報確認日 2026-10-15 / 文:マネーの解像度 編集部

本記事は制度・操作手順の一般的な解説であり、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。仕様は変更されることがあるため、必ず各社公式ページをご確認ください。

この記事は経済指標の読み方の解説です。特定の金融商品の購入をすすめるものではありません。数値はすべて米国労働省労働統計局(BLS)の公式資料から2026年10月15日に確認したものです。

この記事の答え
米雇用統計は、毎月第1金曜日(原則)にBLSが公表する米国の雇用・失業・賃金のパッケージです。市場が最も見るのは非農業部門雇用者数(NFP)、失業率、平均時給の3点。最新の2026年9月分はNFP+2.9万人、失業率4.2%、平均時給の前年比+3.0%でした。FRBの利下げ・利上げ観測を通じて、ドル円や世界の株価を動かすことがあります。

米雇用統計とは

「米雇用統計」は、正式にはBLSのEmployment Situation(雇用情勢)ニュースリリースです。[1] 毎月、原則として第1金曜日の午前8:30(米東部時間)に公表されます。[2]

ニュースやマーケット速報で「雇用統計」「NFP」「ノンファーム」と呼ばれるときは、このリリース全体、またはその中の非農業部門雇用者数を指していることが多いです。

家計調査と事業所調査

Employment Situationは、性質の違う2つの調査の結果をまとめたものです。[1]

調査英語名主な指標ざっくり何を測るか
家計調査Current Population Survey(CPS)失業率、労働力人口、就業者数など人(世帯)に聞いて「働いているか/職を探しているか」
事業所調査Current Employment Statistics(CES)非農業部門雇用者数、平均時給、平均労働時間企業・政府機関の給与台帳から「何人雇っているか」

同じ「雇用」でも、調査対象と定義が違うため、月次の方向が必ずしも一致しません。市場が即反応しやすいのは事業所調査のNFPと平均時給、景気・金融政策の文脈では失業率もセットで見られます。

見るべき3つの数字

  • 非農業部門雇用者数(Nonfarm Payrolls, NFP):農業以外の事業所で雇われている人数の前月差(季節調整済)。「何万人増えた/減った」で速報されます。
  • 失業率(Unemployment rate):労働力人口のうち、職がなく積極的に探している人の割合。家計調査側の指標です。
  • 平均時給(Average hourly earnings):民間非農業の全従業員の平均時給。前月比と前年同月比の両方が注目されます。賃金の伸びはインフレ圧力の材料として見られます。

あわせて、労働力参加率、就業・人口比率、平均労働時間、業種別の増減、前月・前々月の改定値も確認すると読み違えを減らせます。

最新の数値(2026年9月分・2026年10月2日公表)[1]

指標数値コメント(BLS公表文)
非農業部門雇用者数+29,000人前月からの変化は小さく、主要産業もいずれも小幅
失業率4.2%失業者数は710万人。3月以降は4.1〜4.3%の狭いレンジ
平均時給(全従業員)$37.81(前月比+0.1%、前年比+3.0%)5セント上昇
平均労働時間34.4時間前月から変化なし
労働力参加率61.8%就業・人口比率は59.2%。いずれも小幅変動

業種別では、ヘルスケアが+17,000人と増加を続けた一方、伸びは過去12か月平均(+33,000)より鈍化しています。建設は+11,000、製造業は+9,000と小幅増でした。[1]

改定に注意

NFPは初報のあと、翌月・翌々月に改定されます。追加報告の到着や季節調整の再計算が理由です。[1]

2026年9月分の公表時点では、7月分は+21,000から-10,000へ、8月分は+162,000から+133,000へ下方改定され、2か月合計で6万人分少なくなりました。[1] 「初報の強さ/弱さ」だけで判断すると、改定で景色が変わることがあります。

公表カレンダーと日本時間

次回以降の予定(BLSスケジュール)は次のとおりです。いずれも午前8:30(米東部時間)。[2]

対象月公表日日本時間の目安
2026年10月分2026年11月6日(金)同日 22:30(標準時・14時間差)【時差換算は筆者計算】
2026年11月分2026年12月4日(金)同日 22:30
2026年12月分2027年1月8日(金)同日 22:30
2027年1月分2027年2月5日(金)同日 22:30

サマータイム中(おおむね3月〜11月上旬)は日本時間は21:30になります。日程は変更されることがあるため、直前にBLSのスケジュールをご確認ください。

金利・円・株への波及(一般的な経路)

雇用が予想より強い雇用が予想より弱い
利下げ観測↓(利上げ観測↑)→ 米金利↑・ドル高方向になりやすい利下げ観測↑ → 米金利↓・ドル安方向になりやすい
株は「景気堅調」で上がることも、「金利高」で下がることもある株は「景気悪化懸念」と「金利低下期待」がせめぎ合う
円建て外国資産は為替次第で評価額が動く同様に為替を通じて評価額が動く

これは教科書的な傾向です。実際は「市場予想との差」、同時に出る平均時給、直前のCPIやFOMC見通しなどで反応が変わります。数字そのものより予想とのズレが値動きを生む点は、CPIと同じです。

個人投資家にとっての意味(NISA・為替)

  • 発表直後の値動き:雇用統計の前後はドル円や米国株指数の値動きが大きくなりやすいです。長期・積立・分散の方針なら、発表に合わせた売買タイミング取りは通常必要ありません。
  • 円建ての外国資産:ドル建て資産の円評価は為替の影響を受けます。ドル転のコストはドル転を安くする方法を参照。
  • 物価指標とのセット:FRBは雇用とインフレの両方を見ます。物価側の読み方は消費者物価指数(CPI)とはへ。
  • NISAの運用面:制度・設定の話はボーナス設定やクレカ積立の締切日の記事へ。

投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身で行ってください。

出典(2026年10月15日確認)

  1. U.S. BLS "The Employment Situation — September 2026"(USDL-26-1549) https://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm
  2. U.S. BLS "Schedule of Releases for the Employment Situation" https://www.bls.gov/schedule/news_release/empsit.htm
  3. U.S. BLS Current Population Survey (CPS) https://www.bls.gov/cps/
  4. U.S. BLS Current Employment Statistics (CES) https://www.bls.gov/ces/